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序文

ESCAP加盟国政府は、2012年10月29日から11月2日まで大韓民国・インチョン(仁川)に集まり、新たなアジア太平洋障害者の10年(2013-2022)がとるべき方向性を策定した。協議には、障害当事者団体および障害者支援団体をはじめとする市民社会団体も加わり、さらに政府間組織、開発協力機構、国際連合システムも参加した。

「アジア太平洋障害者の10年(2003-2012)の実施に関する最終評価のためのハイレベル政府間会合」が、ESCAPの運営および大韓民国政府の主催により開催された。同会合は、2期目となるアジア太平洋障害者の10年(2003-2012)を締めくくるとともに、新たな10年を開始する場となった。

ハイレベル政府間会合に出席した加盟国政府は、「アジア太平洋障害者の10年(2003-2012)に関する閣僚宣言」および「アジア太平洋障害者の『権利を実現する』インチョン戦略」を採択した。

インチョン戦略は、アジア太平洋地域および世界に対して、地域で合意に至った、障害インクルーシブな一連の開発目標を初めて提示するものである。

加盟国政府および市民社会ステークホルダーとの2年以上にわたる諮問を経て練り上げた結果、インチョン戦略は10の目標と27のターゲットと62の指標を含むものとなった。

インチョン戦略は、「障害者の権利に関する条約」「行動のためのびわこミレニアム・フレームワーク」「アジア太平洋地域の障害者のためのインクルーシブでバリアフリーな権利に基づく社会に向けたびわこプラスファイブ」を基盤としている。

インチョン戦略を利用することで、アジア太平洋地域においてこの地域に暮らす6億5千万人の障害者、その大部分は貧困生活を送っている、が生活の質を改善し、権利を充足させるための過程を辿ることが可能となる。ESCAP事務局は、閣僚宣言およびインチョン戦略の実施に関する進捗状況について、10年の最終年である2022年まで3年ごとに報告するよう定められている。